裏メン
一見するとお客の様に振る舞っているが、実はお店に雇われた人の事を「裏メン」(裏のメンバーの略?)と呼びます。
「打ち子(本走専門スタッフ)」と呼ばれるものと似ていますが、打ち子の場合はお店側の人間という事を特に隠したりしないのに対し、裏メンの場合は普通身分がばれない様に行動します(といっても裏メンという職業が存在する事を知っている人から見れば、その行動から大体察しが付くでしょうけど)。
お客の様に振る舞うので当然のごとくメンバーの様な立ち番の仕事などは一切しません。ただ、麻雀を打つ事だけが仕事です。
なんの為に裏メンの存在が必要になるのかと言うと、
・メンバースリー入り(客1人メンバー3人で麻雀すること)を嫌がるお客が少なからずいるので、客の振りした裏メンを入れてスムーズに卓が立つ様にする為
という理由が一番多いのではないでしょうか。
24時間営業で無いお店の場合、開店して最初のお客がスリー入りを嫌がった場合、もう1人お客が来るまで卓を立てることが出来ません。卓が立たなければ売上が上がらないので、こういった事態を避ける為に裏メンを雇います。24時間営業のお店でも朝は卓割れしているようなところが多いので、お客の少ない時間帯だけ雇うといった事もあるでしょう。
また、新規にオープンしたばかりのお店など、ある程度軌道に乗るまで来客が見込めない様なときにも裏メンの存在が必要になったりするみたいですね(自分以外の客がいないお店だと不安になる人もいるでしょうし"サクラ"的な意味合いで置いている場合もあります)。
なので、ある程度来客が見込めるお店ではこういった理由での裏メンは全く必要ではありません。実際、裏メンを雇っているお店なんてほとんど無いのではないでしょうか。
自分が働いた事のあるお店で一時期裏メンを雇っていた事がありましたが、その理由は上記の理由と若干異なり、
・卓割れしている時間帯を無くす為に、裏メン1人とメンバー3人で卓を立てる為
というものでした。全員お店の人間で卓を立てる訳です。要するにメンバーからゲーム代を搾取する為に経営者から送られてきた刺客ですね。そんな意味の無い麻雀でゲーム代を払うのは馬鹿らしいので、こういう卓が立った時は裏メンを狙い撃ちしてさっさとパンクさせ、すぐに辞めるように仕向けたお陰か、2週間以上続いた裏メンは1人もいませんでしたが(まあ、こんな経営者の下で働くのも嫌なので1年程で自分も辞めましたが)。
それ以外では裏メンを雇っているお店を見た事無いです。裏メンという言葉自体は良く耳にしますが実際にはそんな存在いないのではないかと思わせるくらいです。
記事を書くにあたりネットでちょっと調べてみましたが、
・勝ちすぎの客を負かす為(雀ゴロを撃退する為)
・強面の客に対応する為
とか、冗談みたいな理由で裏メンが必要とされているらしいです。
自分は行った事無いのでその方面に関してはまったく無知なのですが、例えば高レートのマンション麻雀なんかだと、そんなに客が集まらなさそうなので裏メンみたいな存在が必要になったりするのでしょうかね(そもそもマンション麻雀って"メンバー"がいないイメージだから"裏"もなにも無いのだろうけど)。
あと、経営者の親族や友人なんかがやってたりする事もあるみたいです。普通の会社でも経営者の親族が働きもしないのに名目だけ専務とかになってて給料貰ってるというケースがありますが、それと似てますね。
さて、気になる裏メンの給料ですが、聞いた話では「ゲーム数 × ○○円」というのが普通みたいです。ただ、普通のメンバーの待遇でさえまともでは無い雀荘業界において、裏メンの待遇が良いはずが無いというのも容易に推察できるので、麻雀の腕に自信がある人以外はやらない方が身の為かと思われます。
といっても裏メンなんて募集している事も無いのでなりたくてもなれないのが現状ですね。
大体、裏メンが必要なお店の経営者か店長(現場責任者)のつてで採用するのが殆んどでしょう。
まあ、裏メンなんて都市伝説と思っていても間違いないです。
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